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皆さんこんにちは!
高橋工業株式会社です
~形状と特注品に~
建物の窓や扉は、すべてが同じ形や寸法ではありません。
一般住宅で使われる規格サッシのほかにも、店舗の大型開口、工場の特殊扉、曲線を持つ窓、改修工事で必要となる特注枠など、建物ごとに異なる製品が求められます。
既製品だけでは対応できない場合、アルミ形材を切断するだけでなく、曲げ、溶接、切削、板金などの技術を組み合わせて製作します。
アルミは軽く、錆びにくく、加工しやすい材料ですが、熱による変形が起こりやすく、表面へ傷も付きやすい特徴があります。
そのため、特注サッシの製作には、材料の性質を理解した高度な加工技術が必要です
今回は、複雑な形状や一点物の製品をつくるための曲げ・溶接・特殊加工技術について紹介します。
目次
特注サッシを製作する際は、建物の開口寸法や既存部材の状態を正確に確認します。
改修工事では、古い建物の開口が完全な長方形ではない場合があります。
左右の高さが違う、壁が傾いている、上部と下部で幅が異なるといったこともあります。
一か所だけ測って製作すると、現場で取り付けられない可能性があります。
上、中、下の幅、左右の高さ、対角寸法など、複数の位置を測定します
既存枠を残して新しいサッシを取り付けるカバー工法では、古い枠の出っ張りや部品も確認します。
測定結果を基に製作図を作成し、サッシ本体だけでなく、取付け用の補助材や見切り材まで計画します。
円形窓やアーチ窓などでは、アルミ形材を曲線状に加工します。
形材には複数の溝や空洞があり、そのまま強く曲げると、外側が伸びて割れたり、内側がつぶれたりします。
専用の曲げ機やローラーを使い、少しずつ力を加えて目的の曲率へ近づけます。
一度に大きく曲げず、複数回に分けて加工することで、断面のつぶれを抑えます。
形材の内部へ補助材を入れ、変形を防ぐ場合もあります。
材料には曲げた後に少し戻ろうとする力があります。これを見込んで、目的の形よりわずかに強く曲げます
完成後は、型紙や専用ゲージへ当て、曲率が正しいかを確認します。
左右対称の部材では、二本の形状が一致していることも重要です。
アルミ部材を接合する方法の一つに溶接があります。
アルミの表面には、自然に酸化皮膜が形成されています。この皮膜や油分、汚れが残っていると、溶接不良の原因になります。
溶接前に専用ブラシや洗浄剤を使い、接合部分を清潔にします。
ブラシは、ほかの金属へ使用したものと分け、異物が付着しないようにします。
接合面の隙間が大きいと、溶接金属が均一に入らず、変形も大きくなります。
切断面や角度を整え、部材同士が適切に合う状態をつくります。
良い溶接は、トーチを動かす技術だけでなく、加工前の下処理と仮組みから始まっています✨
アルミは熱が伝わりやすく、溶接による変形が起こりやすい材料です。
長い部分を一方向から連続して溶接すると、冷却時の収縮によって部材が反ったり、ねじれたりします。
専用治具で部材を固定し、位置がずれないようにします。
溶接する順番を分散させ、左右や対角を交互に進めることで、熱の偏りを抑えます。
必要に応じて短い区間へ分けて溶接し、冷却時間を設けます。
ただし、冷やしすぎたり急激に冷却したりすると、別の変形や品質低下を招く場合があります。
材料の厚さ、接合形状、必要強度に応じて電流や溶接速度を調整します⚙️
薄い形材では、熱を加えすぎると穴が開く可能性があります。
溶接後は、盛り上がった部分を研磨し、周囲の形状へなじませる場合があります。
外観面では、溶接跡が目立たないように平滑に仕上げます。
ただし、削りすぎると溶接部の強度が低下します。
必要な接合量を残しながら、見た目と寸法を整えます。
アルミ表面には、アルマイトや塗装などの表面処理が施されることがあります。
溶接部分は元の表面状態と異なるため、補修塗装や仕上げ処理が必要です
周囲との色差や光沢差を完全になくすことが難しい場合は、事前にお客様へ仕上がりの特徴を説明します。
特注サッシでは、部品を取り付けるための複雑な穴や切欠きが必要になることがあります。
ルーター、フライス盤、マシニングセンタなどを使い、指定された形状へ加工します。
鍵ケース、ヒンジ、ドアクローザー、配線部品などを納める部分では、深さと位置の精度が重要です。
加工が浅ければ部品が浮き、深すぎれば形材の強度が低下します。
アルミは比較的削りやすい材料ですが、切粉が工具へ付着すると加工面が荒れる場合があります。
工具の回転速度、送り速度、潤滑方法を調整し、美しい加工面へ仕上げます。
加工後は、部品を仮付けし、干渉やがたつきがないかを確認します
大量の穴や複雑な切欠きがある製品では、NC加工機やマシニングセンタが活用されます。
図面を基に加工プログラムを作成し、機械が指定された位置へ自動で穴あけや切削を行います。
手作業に比べて位置のばらつきを抑えやすく、同じ製品を繰り返し加工できます。
ただし、プログラムが間違っていれば、機械は同じ間違いを正確に繰り返します⚠️
最初の一個を加工した時点で、寸法、穴位置、深さを詳しく確認します。
材料の置き方や基準面が違うだけでも、加工位置がずれるため、固定治具と原点設定を管理します。
サッシ本体だけでなく、取付け用ブラケット、カバー、見切り材、補強板などをアルミ板から製作することがあります。
シャーリングで切断し、プレスブレーキで曲げ、必要な穴を加工します。
曲げ加工では、材料の厚さや曲げ半径によって、完成寸法が変わります。
板を曲げると内側は縮み、外側は伸びるため、その変化を考慮して展開寸法を決めます
塗装済みの板材では、曲げ部分に割れや傷が出ないように注意します。
保護フィルムを残し、金型との接触部へ保護材を使用する場合もあります。
大型の窓や扉では、風圧、ガラス重量、開閉動作などによって大きな力がかかります。
アルミ形材だけでは強度が不足する場合、内部へスチールやアルミの補強材を入れます。
補強材の長さ、板厚、固定位置を設計し、力がかかる部分を支えます。
ただし、異なる金属を組み合わせる場合は、腐食や結露への配慮が必要です。
水が入りやすい場所では、材料同士が直接接触しないように処理したり、防錆措置を行ったりします。
補強材を入れることで重量も増えるため、ヒンジ、戸車、取付け部の能力も確認します。
アルミサッシには、透明ガラスだけでなく、複層ガラス、防火ガラス、網入りガラス、樹脂パネル、金属パネルなどが入る場合があります。
材料によって厚さ、重量、熱膨張、支持方法が異なります。
重いガラスを使う場合は、障子枠や金物の強度を確認します。
複層ガラスでは、端部を傷付けないように扱い、シール部分へ無理な力をかけないことが重要です。
パネルが熱で伸縮する場合は、周囲へ必要な隙間を確保します。
ガラスやパネルを強く固定しすぎると、温度変化によって割れや変形が起こる可能性があります。
特注品では、工場内で一度仮組みを行うことが重要です。
枠、障子、金物、ガラスなどを組み合わせ、寸法と動作を確認します。
現場で組み立てて初めて不具合が見つかると、修正に時間がかかります。
特に大型製品や複雑な形状では、搬入経路や分割方法も確認します
完成した状態では建物内へ入らない場合、現場で組み立てられる構造へ分割します。
分割接合部の位置やシール方法も事前に設計します。
アルミサッシ加工業では、規格製品だけでは対応できない建物や用途があります。
曲げ、溶接、切削、板金、補強などの技術を組み合わせることで、アーチ窓、大型扉、特殊枠、改修用部材などを製作できます。
重要なのは、希望する形をつくるだけでなく、強度、気密、水密、開閉性能、施工性まで考えることです。
アルミサッシ加工業における特殊加工技術とは、複雑な形状を加工できることだけではありません。
建物ごとの条件や現場の課題を理解し、安全で使いやすい製品へ変える総合的なものづくり技術なのです️✨