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皆さんこんにちは!
高橋工業株式会社です
~品質を決める~
住宅、マンション、オフィスビル、工場、店舗など、さまざまな建物に使われているアルミサッシ。窓や扉として毎日何度も開閉され、風雨や日差しから室内を守る重要な建築部材です。
アルミサッシは、工場で完成した枠をそのまま現場へ持ち込むだけの製品ではありません。建物ごとに異なる開口寸法や用途に合わせて、アルミ形材を切断し、穴を開け、部品を取り付け、正確に組み立てる必要があります。
わずかな寸法のずれでも、窓が閉まりにくい、鍵が掛からない、枠と障子の隙間が大きい、雨水が入りやすいといった問題につながります。
そのため、アルミサッシ加工業では、切断、穴あけ、組立、調整の一つひとつに高い精度が求められます
今回は、アルミサッシ製造の土台となる基本加工技術について紹介します。
アルミサッシの加工は、製作図や加工指示書を確認するところから始まります。
図面には、サッシの幅、高さ、枠の形状、ガラスの厚さ、開閉方式、取付部品などが記載されています。
同じ窓でも、引違い窓、片引き窓、上げ下げ窓、すべり出し窓、FIX窓などによって、使用する形材や組立方法が異なります。
外観寸法だけでなく、枠へ差し込む部分、部品を取り付ける位置、組立時の重なりなどを考慮して切断寸法を決めます。
図面に書かれた窓の完成寸法と、形材を切る寸法が同じとは限りません。
コーナー部分の接合方法や部品の厚みを計算し、加工寸法へ変換します
寸法を一つ読み違えるだけでも、部材が短くなり、再利用できなくなる場合があります。加工前に図面番号、製品名、左右勝手、数量を確認し、古い図面や別の案件と混同しないようにします。
サッシに使われるアルミ形材は、見た目が似ていても、断面形状や用途が異なります。
上枠、下枠、縦枠、戸先框、召合せ框、方立など、それぞれに役割があります。
形材の溝や突起は、気密材、ガラス、戸車、ビスなどを取り付けるために設計されています。
似た形材を誤って使用すると、組立途中で部品が入らなかったり、完成後に性能を確保できなかったりします。
材料には品番やロットを表示し、加工指示書と照合します️
表面仕上げにも、シルバー、ブロンズ、ブラック、ホワイトなどさまざまな色があります。
同じ色名でも製造時期や表面処理によって、微妙に色合いが異なることがあります。目立つ面へ色差が出ないよう、同じロットの材料をそろえて使用することも重要です。
アルミ形材は、専用の切断機を使って必要な長さへ切ります。
切断刃が摩耗していると、切断面に大きなバリが出たり、角度がずれたりします。
刃物の状態、回転速度、材料の固定状態を確認してから加工します。
形材が斜めに固定されていると、設定寸法が正しくても切断面が傾きます。
特に四隅を接合する部材では、切断角度のずれが組立後の隙間やねじれにつながります。
材料を定盤やストッパーへ確実に当て、動かない状態で切断します。
切断時にはアルミの切粉が飛散するため、保護メガネや集塵設備を使用します
切断後は、ノギスやスケールで長さを確認します。一本目を加工した段階で寸法を測り、問題がないことを確認してから残りの部材を切ることで、大量の加工ミスを防げます。
切断や穴あけを行うと、加工面に小さな突起が残ることがあります。これをバリといいます。
バリを残したまま組み立てると、部材同士が密着せず、隙間や傾きが生じる可能性があります。
ゴム部品や気密材を差し込む際にバリが引っ掛かり、部品を傷付けることもあります。
ヤスリ、スクレーパー、面取り工具などを使い、必要な部分を丁寧に処理します。
ただし、角を削りすぎると見た目が悪くなり、寸法や接合状態へ影響します。
触れて危険な突起だけを取り除き、図面で必要とされる形状を保ちます。
目立つ切断面では、仕上がりを確認しながら均一に整えます
サッシには、組立ビス、戸車、クレセント錠、ハンドル、ヒンジなど、多くの部品が取り付けられます。
部品を固定するため、形材へ穴あけや切欠き加工を行います。
穴の位置が数ミリずれるだけで、ビスが入らなかったり、鍵の位置が合わなかったりします。
基準面からの距離を確認し、専用治具や加工機を使って位置を決めます。
同じ製品を複数つくる場合は、治具によって穴位置を一定にすることで、ばらつきを減らせます。
穴径も重要です。
小さすぎればビスや部品が入らず、大きすぎれば固定力が不足します。
加工後は、切粉が形材内部へ残らないように除去します️
内部へ切粉が残ると、開閉時に音がしたり、排水穴をふさいだりする可能性があります。
窓の外側には、雨水や結露水が入り込む場合があります。
サッシ内部へ入った水を外へ排出するため、下枠などに水抜き穴や排水経路を設けます。
穴の位置や向きを誤ると、水が外へ流れず、内部へたまります。
水が長時間残ると、周辺部材の劣化や室内側への漏水につながる可能性があります。
図面や製品仕様に従い、必要な大きさと数量の排水穴を加工します。
穴を開けるだけでなく、形材内部の経路がつながっているか、シーリング材や部品が排水を妨げていないかも確認します。
排水は完成後には見えにくい部分ですが、サッシの水密性能を支える重要な技術です。
切断と穴あけが終わった部材は、ビス、金具、かしめなどによって枠状に組み立てます。
四隅が正しい直角になっていなければ、枠全体が平行四辺形のようにゆがみます。
対角線の長さを測定し、左右が同じであることを確認します。
対角寸法が違う場合は、枠を調整して直角を出します。
ビスを一か所だけ最初から強く締めると、枠が引っ張られてずれる場合があります。
複数の固定部を少しずつ締め、全体の形を確認しながら本締めします
接合部へシール材を使用する製品では、塗布量や位置も重要です。
不足すると水が入りやすくなり、多すぎると外へはみ出して外観を損ねます。
窓の可動部分を障子と呼びます。
障子枠へガラスを入れる際は、ガラスの厚さと重量に合った部品を使用します。
ガラスが直接アルミへ接触すると、振動や衝撃によって破損する可能性があります。
セッティングブロックやゴム材を使い、適切な位置で支持します。
ガラスの重量が片側へ偏ると、障子が下がり、開閉不良や鍵のずれにつながります。
ガラスを正しい位置へ配置し、四周のかかり代を確認します。
ガスケットを取り付ける場合は、ねじれや伸ばしすぎに注意します。
角部へ隙間があると、気密や水密へ影響します。
引違い窓には、障子を滑らかに動かす戸車が取り付けられています。
戸車の高さが左右で異なると、障子が傾き、枠へ擦れたり、鍵が掛かりにくくなったりします。
組立後に障子を枠へ入れ、開閉の重さや傾きを確認します。
調整ねじを使い、障子が水平になるように戸車高さを調整します。
クレセント錠や受け金具の位置も、閉めたときに適切な力で掛かるようにします
締付けが弱すぎれば気密性が不足し、強すぎれば操作が重くなります。
何度も開閉し、音、引っ掛かり、がたつきがないかを確認します。
アルミサッシは、完成後に人の目へ触れる建築製品です。
加工精度が良くても、表面に大きな傷やへこみがあれば商品価値が下がります。
材料を床へ直接置かず、保護材や専用ラックを使用します。
加工機へ載せる際も、切粉や金属片が接触面にないことを確認します。
形材同士を引きずると、表面に長い傷が入る場合があります。
手袋を使用し、角部で手を傷付けないようにしながら、丁寧に扱います
加工中は保護フィルムをできるだけ残し、完成検査の際に必要な範囲だけ剥がします。
アルミサッシ加工では、切断、穴あけ、バリ取り、組立、金物調整など、多くの工程があります。
一つひとつは単純に見えても、寸法や角度、穴位置が少しずれるだけで、完成品の開閉性能や水密性能へ影響します。
図面を正しく読み、材料を確認し、加工後に測定を行いながら組み立てることが重要です。
アルミサッシ加工業における基本技術とは、形材を切ってつなぐだけの技術ではありません。
建物の開口部へ正確に収まり、毎日滑らかに動き、長期間にわたって室内を守る製品へ仕上げる技術です。
見えにくい切断面や接合部まで丁寧に加工する職人の仕事が、快適な窓や扉を支えているのです✨