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高橋工業のよもやま話~Part25~

皆さんこんにちは!
高橋工業株式会社の更新担当の中西です

 

高橋工業のよもやま話

~“1mmの狂いが建物の命を左右する”~

 

建物の「顔」を形づくるのは外装ですが、
その中でも「窓(サッシ)」は最も繊細な部位のひとつです。

わずか1mmのズレが、
気密性・断熱性・防音性・開閉性能に大きく影響します。

今回は、そんなサッシ取付の技術と哲学を深く掘り下げます。


⚙️1. サッシ取付とは?

サッシとは、ガラスを支える**枠(Frame)**のこと。
アルミ・スチール・ステンレス・樹脂など様々な素材があります。

取付工事の目的は、
建物の開口部にこのサッシを“正確な位置・角度・高さ”で設置し、
水密・気密・遮音・耐風圧性能を最大限に発揮させることです。


2. 「水平」「垂直」「通り」が命

サッシの取付は、基本の3要素で決まります

確認項目 内容
水平 レベル出し。傾けば開閉不良・水漏れの原因。
垂直 左右の通りを確認。風圧や地震時の変形に影響。
通り 外壁とのラインを合わせ、意匠面を整える。

現場ではレーザーレベル・水準器・下げ振りを駆使し、
精度を0.5mm単位で管理します。


3. 固定方法と部材

サッシは単に“はめ込む”のではなく、
ビスやアンカー、取付金具などを用いて構造体に固定します。

主な方法

  • 躯体アンカー固定(RC構造)

  • 木下地ビス固定(木造住宅)

  • スチールアングル金物固定(S造・鉄骨構造)

建物の種類によって、固定方法も大きく変わります。


4. 防水とシーリングの重要性

サッシ周りは雨漏りの“侵入口”になりやすい箇所。
防水シートと止水テープを重ね貼りし、
さらにシーリング材で一次・二次止水を形成します

  • 防水シートの重ね幅:100mm以上

  • コーナー部は切り込みNG(裂け防止処理)

  • シールは2面接着(背面非接着)

「見えない防水が、建物の寿命を決める」

職人たちはこの言葉を胸に、一滴の水も許しません。


5. 開閉・建付け調整

取付が完了したら、クレセント錠・戸車・レールの微調整。
開閉時に“擦れ”や“引っかかり”がないよう、
±1mm以内の遊びを持たせます。

また、気密試験機で空気漏れを測定し、
必要に応じてパッキンを再施工。


6. まとめ

サッシ取付は、ただの「窓の設置」ではなく、
建物の“呼吸”と“快適性”を作る工事です。

1mmの精度が、10年後・20年後の住まいを守る。
11月の冷たい風を遮るサッシは、
今日も職人の手で静かに美しく納められています✨

 

 

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