皆さんこんにちは!
高橋工業株式会社の更新担当の中西です
高橋工業のよもやま話
~“1mmの狂いが建物の命を左右する”~
建物の「顔」を形づくるのは外装ですが、
その中でも「窓(サッシ)」は最も繊細な部位のひとつです。
わずか1mmのズレが、
気密性・断熱性・防音性・開閉性能に大きく影響します。
今回は、そんなサッシ取付の技術と哲学を深く掘り下げます。
サッシとは、ガラスを支える**枠(Frame)**のこと。
アルミ・スチール・ステンレス・樹脂など様々な素材があります。
取付工事の目的は、
建物の開口部にこのサッシを“正確な位置・角度・高さ”で設置し、
水密・気密・遮音・耐風圧性能を最大限に発揮させることです。
サッシの取付は、基本の3要素で決まります
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 水平 | レベル出し。傾けば開閉不良・水漏れの原因。 |
| 垂直 | 左右の通りを確認。風圧や地震時の変形に影響。 |
| 通り | 外壁とのラインを合わせ、意匠面を整える。 |
現場ではレーザーレベル・水準器・下げ振りを駆使し、
精度を0.5mm単位で管理します。
サッシは単に“はめ込む”のではなく、
ビスやアンカー、取付金具などを用いて構造体に固定します。
主な方法
躯体アンカー固定(RC構造)
木下地ビス固定(木造住宅)
スチールアングル金物固定(S造・鉄骨構造)
建物の種類によって、固定方法も大きく変わります。
サッシ周りは雨漏りの“侵入口”になりやすい箇所。
防水シートと止水テープを重ね貼りし、
さらにシーリング材で一次・二次止水を形成します
防水シートの重ね幅:100mm以上
コーナー部は切り込みNG(裂け防止処理)
シールは2面接着(背面非接着)
「見えない防水が、建物の寿命を決める」
職人たちはこの言葉を胸に、一滴の水も許しません。
取付が完了したら、クレセント錠・戸車・レールの微調整。
開閉時に“擦れ”や“引っかかり”がないよう、
±1mm以内の遊びを持たせます。
また、気密試験機で空気漏れを測定し、
必要に応じてパッキンを再施工。
サッシ取付は、ただの「窓の設置」ではなく、
建物の“呼吸”と“快適性”を作る工事です。
1mmの精度が、10年後・20年後の住まいを守る。
11月の冷たい風を遮るサッシは、
今日も職人の手で静かに美しく納められています✨
